賃貸で住居を借りるとき、家賃を給料から支払うのではなく、会社で支払って給料を減らすと節税になる。
例えば、年収600万円、家賃10万円(年間120万円)の人であれば、家賃を会社が支払う(「借り上げ社宅」にする)ことにして、年収を480万円に減らすと、会社側の負担はさほど変わらない一方で、個人の所得税、住民税、社会保険などの負担が20万円ほど減ることになる。
ただ、これには条件があって、家賃の一部はその社員自身が負担しなければならない。仮に負担率が50%だとしたら、その分年収を増やすことになるので、減税効果も半分にまで落ちてしまう。借り上げ社宅が節税になるのは、認められている負担率が実質的に10~50%程度と、少なくて済むからだ。
社員が支払うべき、税務上問題のない家賃は、その住居の「通常の賃貸料」から計算する。これは法的に定められた賃料で、ややこしい計算が必要になる。仮に会社の役員が小規模(99平方メートル以下)な住宅を借りる場合には、次の計算となる。
通常の賃貸料= ①×0.2%+12×家屋の床面積÷3.3+②×0.22%
① その年度における家屋の固定資産税の課税標準額
② その年度における敷地の固定資産税の課税標準額
ここで「固定資産税の課税標準額」は、役所にいけば閲覧(または縦覧)できるらしい。ただ、その年の1月1日以降に出来た新築物件では、まだ評価額が決まっていないので、正確な額はわからない。そのような場合には、周辺の同じような物件から類推するなりして、適当と思われる額を設定するようだ。そんな面倒な。
仮に社員の負担額が「通常の賃貸料」を下回る場合には、差額が給与と見なされて、その部分に後から追加で課税される。ということは、とりあえず適当な額(例えば10%)を支払っておいて、後になって不足が判明したら「ごめんなさい」で、追加の税金を払えば済むのだろうか?
最初から50%を負担しておけば問題ないようだけど、それでは面白くないので、10%の負担でいいものか税理士さんに問い合わせ中。問い合わせたところ、「うちでは20%程度にすることを勧めている」とのことだった。(過小な設定はお勧めしない、とのこと)
ルールはルールとしても、実際には賃貸物件の課税標準額を知るのは難しいらしい。20%だったらまあいいか、ということで、この問題はいったん終了。